癌になると、みるみる痩せてくる患者さんが大勢います。なぜ、痩せてくるのでしょうか? 癌があっても、最初の頃は痩せることはありません。ある程度、癌が大きくなったころから痩せてきます。
癌が発生するための癌体質(悪液質)と癌の塊、が痩せることに大きく関係しています。低体温、低酸素、酸性体質、等が揃っていると、癌体質といえます。
癌体質になると、癌の塊と、細胞のいたるところに癌になろうとする細胞が無数に発生してきます。癌はブドウ糖が大好きで通常細胞の20倍のブドウ糖を必要としているといわれています。
癌体質になり、癌の塊と癌になろうとする癌細胞が無数に出来てくると、ブドウ糖が不足してきます。それを補うため筋肉や脂肪からエネルギーを取り出すため、全身が痩せてくるのです。
癌体質になると、癌細胞からサイトカインというホルモンが大量に発生します。このホルモンが筋肉や脂肪を分解して痩せるという説もあります。
これは不足しているブドウ糖では癌細胞が生き残れないため、サイトカインを放出して筋肉や脂肪からエネルギーを抜き取っていると考えられます。
癌になると慌てて、手術、抗癌剤治療、放射線治療、等を行います。問題は癌体質であって、癌そのものは子分のようなものです。親分をそのままにして子分にばかりに、目を向けて取り除こうとします。
その過程で、癌体質はますます悪化します。再発、転移の進む癌患者さんは,そこのところに問題があるのです。癌が見つかったら、まず低体温、低酸素、酸性体質になった自分の生活をしっかり見つめなおすことです。
当鍼灸院に来ている60歳代の癌患者さんで、胸に1センチ大の癌が10個ほどできている患者さんが来ています。がりがりに痩せていますが、自分は手術も抗癌剤治療も絶対にしないと頑張っている患者さんです。
癌になって2年になります。仕事も辞め、毎朝、野菜ジュースをミキサーで作り飲んでいます。畑で野菜を作り適当な運動もしています。
癌になった当時は、ハードな仕事と、間食、甘い物の食べ放題、運動不足がありました。その当時は体温が35度だいでした。
その生活に気が付き、それを全部断ち切って、今では悠悠自適、身体によいといわれることは全部しています。その為か、今では体温も36,4度になっています。食欲もあるし、痩せてはいるが元気いっぱいです。
半年に1回お医者さんで検査をしてもらいます。癌の数と大きさは全く変わらず、その他の数値も初回の後、3回の検査でも、ほとんど変わらないそうです。
お医者さんは初回からずーっと、手術を薦めていますが、本人は頑として、手術には応じていません。お医者さんも癌が全く進行しない現実に、首をかしげているそうです。
本人は癌と共同生活をしているのだと、楽しそうに話しています。食生活、体温が36,4度、適当な運動、悠悠自適、等の生活環境を診ていると、この人は癌を持ったまま80歳~90歳まで生きるのではないかと思います。