アレルギーと食品添加物

 

 アレルギーの原因は食品添加物が原因と私は考えています。私が育った昭和20年代はアレルギーをもった子供は周りにはいませんでした。子供はみんな戦後で食べ物がない時代でした。それにもかかわらず元気で夏は歩いて、1時間かかるところまで海水浴いって1日中泳いでいました。

 

 ソラマメを炒って袋に詰め、腰のぶら下げて泳ぐのです。2時間も泳ぐとソラマメが海水でふやけて、それは美味しいおやつとなったものです。今の子供は真夏の炎天下、1時間も歩いて海水浴に行く元気はあるでしょうか?

 

 レトルト食品、インスタントラーメン、冷凍食品、お菓子類全般、冷凍菓子、炭酸飲料水、ペットボトル飲料、これらすべてにしっかりと食品添加物は含まれているのです。

 

 アレルギー反応は、卵、小麦、牛乳、その他多くの食品がアレルゲンとなって、反応しています。それはその食品が悪いのではなく、その食品を加工するときに同時に混ぜられる食品添加物によって、その食品がアレルゲンとみなされる結果、添加物なしでもその食品はアレルゲンとして反応を起こされます。

 

 たんぱく質が腸から吸収されるとき、食品添加物、トランス脂肪酸、防腐剤、などが入った食品を消化が不十分に飲み込んだ場合、身体が始末できない形のたんぱく質が腸から吸収される可能性があります。

 

 アミノ酸の結合数がやや多いポリぺプチドという形です。この形で吸収された場合、身体はこれを異物としてとらえ、反応を起こします。私たちの体は体になじまない物が入ってきた時、これを異物としてとらえ免疫反応を起こします。

 

 この反応を免疫反応といいます。相手に対抗して、それと戦う抗体が出来、2度目に入ってきた時には反応を起こさせないというシステムです。天然痘や腸チフスは一度かかると、2度とかかることはありません。

 

 このように反応が経過すれば問題はないのですが、その調節がうまくゆかずに、免疫という形で外来の異物や刺激物に対抗することが出来ないことがあります。ポリぺプチドに反応してしまうのもその一つです。

 

 最初に接したときには何の反応も起きませんが、次に同じ物が入ってきた時に過剰な反応を起こします。この最初に接した物質を抗原(アレルゲン)と呼び、2回目以降にやってきた時の異常な反応をアレルギーと呼びます。

 

 身体を守るはずの働きが過剰に反応することで、身体がダメージを受けてしまうのです。なぜこのようなことが起きるようになったのでしょうか?そこに食品添加物の存在が関わっていると私は思っています。

 

 ここからは私の推理ですから間違っているかもしれません。食品添加物で汚染された食品が、腸の中で未熟なまま吸収されると、身体はそれを異物としてとらえ免疫を構成します。

 

 天然痘や腸チフスのような単一の病原体であれば問題ないのですが、食品添加物の場合、なん十種類もの異物が混入されてきます。これに対して身体は対応出来ないのです。

 

 そこで卵、牛乳、小麦といった食品に混入された時の食物をアレルゲンとして、認識してしまうのではないかと考えています。これらの食品は優秀な食品でアレルゲンとなるような物ではありません。

 

 にもかかわらず身体がその食品に反応して、アレルギーを起こしてしまうのです。一旦アレルゲンとして認定されると、いつまでもその食品に対してアレルギー反応を起こすことになります。

 

 食物アレルギーの対策としては、ここからも私の推理です。私は実際にアレルギー患者さんを、沢山治療しています。患者さんのアレルギーに対して食生活の指導、鍼灸治療、などでドンドン良くなっています。

 

 認定されたアレルゲン反応が無くなったのか? 科学的な証拠はありませんが、とにかく治るのです。そこでアレルギーの対策として、私が指導している食生活について書いておきます。

 

 まず、食品添加物、トランス脂肪酸、防腐剤などの入った食品は一切取らないことです。前にも書いたように、レトルト食品、インスタント食品、菓子類全般、冷凍食品、炭酸飲料水、ペットボトル飲料、冷凍菓子、などです。

 

 この食品類については、ホームページ(がん専門情報サイトの食品優劣ランク表の中に詳しく記載されています)それを参考にして食生活に利用してください。

 

 食べてよい食品と、食べると悪い食品が一目瞭然にわかるように記載されています。まず、おおもとの原因である食品添加物を排除することが、最優先されます。

 

 次に食物繊維の多い野菜果物をしっかりと取ることです。野菜果物は腸の中に入ると善玉菌の餌となり腸の中で善玉菌が増えてきます。腸の中が健全になると、体全体が健康になるのです。

 

 健康な体の中では、少しばかりの食品添加物なら消化してしまいますから、問題は無くなるのです。食物繊維は無水鍋で野菜を数種類入れて低温で1時間くらい煮ます。水は全く入れません、味も付けません。

 

 それでも1時間で炊きあがった時には水がたっぷりと出た甘い美味しい野菜が出来ています。初めは、水も味も付けない野菜がこれほど美味しいとは思いもよらない出来事でした。野菜、根菜類、キノコ類、何でも入れます。

 

 私は朝は野菜ジュース1杯とみそスープ1杯を飲むだけです。後は何も食べません。昼と夜は上記の無水鍋で炊いた野菜を主食として、好みの総菜を適宜選んで食べています。

 

 玄米は15穀米を加えた玄米ご飯に黒ゴマをたっぷりかけて、青のりを振りかけ150回~100回は噛むようにして食べています。何しろ私は過食する癖があるので、昼と夜の食事は腹8分を心がけています。

 

 この食生活をしていると体調はすこぶる健全で、便通や足腰の具合、目や脳の働きなど申し分ない状態で過ごしています。アレルギーの患者さんにはこのような食生活を指導しているのです。

 

 鍼灸治療は過敏反応を取り除く治療をしています。アレルギーは過敏反応であって、体の中に過敏に反応する経絡(筋道)があるのです。この過敏反応を取り除いてやればアレルギーは収まってきます。

 

 皮膚表面のアレルギーと腸の中のアレルギー反応が同一のものかどうかわかりませんが、食物に対するアレルギー反応が収まるのです。科学的な証明は出来ませんが、ともかく収まるのです。

 

 私はアレルゲンである食物を調べだして、それを食べないようにする治療法よりは、身体を健康にして何を食べてもアレルギーにならない体つくりが一番だと信じています。

 

 何の病気でもそうですが、まず自分の体の土台をしっかり健康に造り上げてください。食生活、運動、睡眠、精神的な安定、生活環境、などにより健康の土台は造られます。