自分の健康は自分で造る

自分の健康は自分で造る

 健康はお医者さんが造るものでも、サプリメントでも、誰かに頼って作るものでもない。自分が土台を作ることが健康になることだ。その土台とは何か?

食生活、運動、睡眠、精神的安定、笑いのある生活、生活環境の充実,などである。

 

 ここの所をしっかりとした生活をすることが健康の土台を作るうえで重要になる。ところが人間我侭で欲望のままにしたいことをする生活を送っている人があまりにも多い。

 

 例えば、酒、タバコ、過食、間食、働きすぎ、美味い物の食べ過ぎ、夜食、など切りが無いほど、多くの悪い習慣がある。そのうちでも一番多いのが、過食や間食の習慣だ。

 

 食欲の欲望は人間が持って生まれたときから備わっている。特に、夜の食事を腹一杯食べる習慣がある人は、肥って来ること間違いない。肥るからといって、朝、昼を少な目や、食べないで、夜の食事をガッポリ食べる人は間違いなく肥ってくる。

 

 昼間少なくした食事で、人間の飢餓感が体内で発生する。そこで夜ガッポリ食べると、その飢餓感が満たされるので食べたものが全部体内に吸収される.さらに夜中は副交感神経の活躍時期で、消化吸収作業が活発に行われる。

 

 夜中に内臓は働き続けて、消化吸収作業をしたので、朝は疲れ果て、食欲はあまりない。食べないでもなんとも無い。朝、食べないでいると、内蔵の疲れも休めるので回復する。

 

 さらに昼食も少なめにすると、夜の食事時には猛烈な食欲が湧き、貪欲にむさぼり食べるのだ。内臓もそれに応じて食物をドンドン消化吸収する。副交感神経がヨッシャと待ち構え、すべての食物を無駄なく体内に取り込み脂肪分として蓄えるのである。ここにお酒が加わるとさらに、肥る要素が増大する。

 

 健康の土台作りには、朝腹8分、昼腹8分、夜腹5分の食生活が理想である。特に夜の腹5分をしっかりと守れたら、その人の体重は、その人の平均体重を維持するようになる。

 

 朝と昼は仕事をするので、食べたものがほとんどエネルギーとなって消えてしまう。夜の食事を腹5分にすると、食物が少ないので、その人の基礎代謝の栄養分となって消費される。

 

 基礎代謝とは何もしなくても自然に消費されるエネルギーのことで、誰でも一定のエネルギーは自然に消費されている。腹8分に病なしとよく言われるが、私は、8,8,5の食生活が最も理想的な食生活だと思っている。

 

 毎日の食生活で、自分の体重をじっと見詰めていると、最も理想的な食生活であることを実感している。土台作りの一番重要な食生活、しかも夜の食生活を腹5分にする事が根本である。

 

 簡単に見える8,8,5、の食生活も実は努力が必要なのだ。特に、夕食5分の食事には努力が要る。停まらない食欲に対して、実は私も悩まされている。食後にすぐ歯を磨くとか、食事が完了したらすぐ散歩に出かけるとか、席を立つことを心掛けている。

 

 白米と1品料理、ラーメン、うどん、カレーライス、などの単品料理の場合は腹5分の食事では夜中に空腹感が起きてくる。栄養不足が脳を刺激して、不足した栄養を補うように催促するのだ。

 

 8,8,5、の食生活は少ない食事の量であるからこそ、栄養は充分に考えた食事が必要となる。私の場合は、玄米食にたっぷりの黒ゴマと青海苔を振り掛け、キムチを味付けにして主食としている。

 

 副食には味噌汁、納豆、もずく、煮干5匹、黒にんにく小1個、野菜の煮物、ピーナッツ10粒、それらの食物を腹5分の量に制限して食べている。一口ごとに50回は良く噛んでから飲み込む。

 

 もちろん毎食、主食以外は違う食材の組み合わせを心掛けている。健康の土台作りは食生活を第1に考え、次に運動、睡眠、楽しい仕事、笑いのある生活、なども自分流に考えて造り上げることが大切だ。

 

 健康造りは誰も何もしてくれない、アドバイスだけはしてくれるが、実行するのは自分である。私は、81歳になった現在、老いの坂を転げ落ちないように、一生懸命、健康に気をつけた生活をしている。健康造りは毎日の努力が必要だ。

 

 運動にしても毎日6,000歩~10,000歩は歩くように心掛けている。雨の日、冬の寒い日、夏の暑い日、など行きたくないなー! と思うこともあるのだが、老人だからこそ、怠け心を許しているとそれが当たり前となる。

 

 食生活も、運動も、早寝早起きも、楽しい人間関係も、楽しい仕事も、すべて本人の努力で造り出すものだ。誰も変わりにやってくれるものではない。自分でやらなければ自分の健康は造れない。

 

 お医者さん、薬、サプリメント、温泉、レジャー、外食、グルメ、などの与えられたお膳立てで、楽をして健康は買える物ではない。たまには良いかもしれないが、それをすべてに置き換えると、寝たきりや要介護の人生となる。