何故、癌が出来るのか? その原因がはっきりと掴めれば、その原因を取り除く生活をすれば良い。ここから展開する癌のできる原因は、私の推測によるものでありますから、聞き流すくらいの感覚で読んでください。
昭和40年代の高度成長時代には、東京の隅田川は悪臭が立ち込め、ヘドロとゴミで、道行く人が顔をしかめて通り過ぎていた。これは何とかしなければならないということで、下水道工事が施され、ゴミも分別収集で川に投げ捨てられることがなくなった。
又、ヘドロを綺麗にする為、微生物による浄化作業も始まった。その挙句、隅田川はきれいになり、最近では水も綺麗で、魚も多くなり、遊覧船も行きかう観光地になっている。
さて、この事例を人間の腸内と考えて推理してみたい。現代の食生活では、食品添加物(特に防腐剤)化学薬品、農薬、使い古した油、過食や間食による過剰な食物が毎日からだの中に入ってくることで、腸内細菌は死滅したり、活力を無くしたりして、浄化能力が減少している。
又、トランス脂肪酸と言って、ショートニングやマーガリンで代表される、プラスチック様食品(プラスチックに似た構造をしている)は、腐りにくいので保存性が良い。その為、あらゆる食品の素材として使われている。
このトランス脂肪酸は人間の腸内ではプラスチックゴミのような存在になり、腸内細菌の活力の妨げとなっている。そこへ大量の肉や脂っこい食品が大量に入ってくるとどうなるか?
人間の腸の中は、防腐剤などによる毒素とプラスチック様のゴミ、これによって腸内細菌の浄化能力は大幅に減少している。そこへ大量の肉や脂っこい食物、甘いお菓子、などが毎日どんどん入ってくる。
腸内細菌の浄化能力を遥かに超えた腸内の環境は、高度成長期時代の隅田川と同じで、ヘドロと悪臭にまみれたゴミだらけの、ヘドロ腸内環境となっていると考えられる。
そこから吸収される栄養物は汚染されたヘドロ交じりであるから、肝臓の解毒作用も限界になり、毒素が血流に乗って全身に運ばれる。その挙句、全身の細胞が毒素に犯され、弱いところに癌が発生すると考えている。
大まかに言って、腸の中がヘドロ状態になって悪臭と酸素不足で、腸内細菌による浄化能力が極端に弱くなっていることを根本的な癌の原因と考えている。
腸内に入る毒素は、防腐剤、農薬、化学薬品、質の悪い油、などである。又、腸内のゴミに当たるものは、トランス脂肪酸、精神的苦悩(ストレス)、過労、生活環境、睡眠不足、運動不足、過食、などである。
癌になるということは、自分の過去を振り返ってみると、生活の中に必ず上記の原因となる生活をしてきた事があるはずだ。ヘドロ状態の腸内環境を変えないで、手術、抗癌剤、放射線で癌だけを取り除く手法は間違っている。
ヘドロ状態の腸内環境を変えるには如何するか? ここからは又、私の推理による記述であるから絶対とは言えないが、参考文献として読んで頂きたい。
まず第1に取り組むのは断食だと思っている。一週間くらい断食道場で断食をして、ヘドロが入ってくるのを中断して腸内の自然治癒能力を活用して、腸の中を大掃除するのである。断食すると食物が入ってこないので、胃の中に残っている物は何でも消化してしまい、腸の中が一旦、空っぽになると考えて欲しい。
この時に、腸内環境だけでなく肝臓を初めとする内臓全般の大掃除も行われる。全身の細胞も飢餓感で委縮するが、復食と同時に活性度が倍加するし、免疫細胞も増産される。
身体の中にあった癌細胞も委縮して小さくなるが,復食で正常な食生活に戻っても、体内環境の変化で癌の成長はストップする。この為、断食は手術に匹敵するがん抑制効果があると言われている。
次に取り組むのは、朝食8分、昼食8分、夕食5分の食生活である。朝昼の8分は昼間の活動によるエネルギーや基礎代謝として使われる。夜はお休みモードでエネルギーの消費は基礎代謝がほとんどだ。
夕食は腹5分にして、寝付く頃には消化吸収が終わり、腸内細菌も内臓も休める状態になる。脳、内臓、腸内細菌、がゆっくりと休めて安眠できると、免疫細胞の増加、毒素の除去、腸内細菌の活性化が期待できる。
正常細胞の20倍もの栄養を必要としている癌細胞は、8,8,5、の食生活では正常細胞に栄養を奪われてしまい。癌細胞に必要な栄養が不足する。この為、癌細胞は増殖できない環境となる。
次は、微生物の活用だ。腸内細菌は微生物であり、腸内の浄化作用が衰えたのはヘドロが原因であるから、微生物を外部から注入することも必要だ。日本には昔から微生物による、発酵食品がふんだんにある。
梅干、味噌、醤油、たくあん、糠漬け、ラッキョウ漬け、酢、みりん、甘酒、キムチ、豆乳ヨーグルト、干し柿、などなど沢山の発酵食品がある。これらの食品には微生物が含まれており、腸内細菌の手助けをしてくれるため、腸内の浄化能力が増強される。
微生物による発酵は食物を分解消化している為、酵素、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、未知の栄養素、などがふんだんに含まれる宝庫となっている。発酵食品を食べるという事は腸内環境を良くするだけでなく、あらゆる有用な栄養素を同時に食べている事になる。
次は毒素の除去だ。食品添加物、化学薬品、農薬、質の悪い油、これらの物質は何処に何が入っているかさっぱり分からない。全食品の8割に食品添加物は混入されている。その為、食品に含まれる毒素で、腸内にヘドロが溜まりやすくなる傾向が強い。
鍼灸では昔から脈診術で身体の診断をしている。これは身体の中に流れる生体電流をキャッチして、身体のバランスの崩れを把握する。そのバランスを整える事によって健康を取り戻すのが鍼灸の治療だ。
この脈診術を利用すると食品を手に持ち、脈診をすると身体に悪い食品は脈が弱くなり、身体にとって良い食品は脈が強くなる。この原理を利用すると、すべての食品をランク分けすることが出来る。
普門堂鍼灸院ではすべての食品を、優秀食品、とても良い食品、普通の食品、注意する食品、害のある食品、の5段階に分けて表示している。当院が発行している本【鍼灸師が書いた 驚くべき 食生活】にその内容が書かれている。
毒素を完全に除去するには脈診術を習得するのが一番良いのだが、上記の本を読んで頂いても大体のことは判ってもらえる。要約すると食品を流通に載せるため、人間が手を加えれば加えるほど、悪い食品に変化するのだ。
もともとの食品はどれも優秀な食品である。長く保存したり、色を良く見せたり、無理に美味しくしたり、ボリュームを多くしたり、手を加える事によって、次々とランクは落ちてゆく、最後は害のある食品に成り下がる。このような毒素入りの食品を取らないようにすることだ。
毒物こそヘドロの原因である。毒素は腸内細菌を殺したり、弱体化させるため、腸内の浄化能力が落ち、大量に入って来る、肉、脂っこい食事、甘い物、過食、間食、を消化する能力が弱り、ヘドロが蓄積される。
次にゴミに当たる部分であるが、トランス脂肪酸、睡眠不足、精神的苦悩、運動不足、悪い生活環境、などが腸内の環境を悪くしている。これらのごみが毎日のように投下されると、腸内環境も血流もリンパの流れも悪くなる。
ゴミに当たる部分は、脳神経に負担をかけ、交感神経が過敏となり、いつもイライラ、不眠、怒りっぽい、神経過敏、目の疲れ、身体のダルサ、などが重なり、毒素による腸内環境の悪化を、数倍悪くする引き金となっている。
脳神経に掛る負担は、交感神経を過敏にして、毒素以上に腸内環境を悪化する要因となっている。その反対に副交感神経は、免疫細胞の増加、体力の回復、精神の安定、愉快物質の生産、消化器官の強化、など重要な働きに関係している。
その為、副交感神経を有利にするには、腸内に溜まるゴミは取り除く必要がある。隅田川に漂うゴミもゴミ回収船がゴミをすくいあげ取り除いたので、すっかりゴミが無くなったのだ。人間のゴミは、ゴミの種類により分別して取り除く必要がある。
運動不足の人は毎日適量の運動をする。睡眠不足の人は必ず毎日7時間以上の睡眠を取る。人間関係で精神的苦悩のある人は、自分の人間性を高めて、自分を変える事により精神的苦悩を取り除く。
トランス脂肪酸を多く含む食品を食べている人は、(トランス脂肪酸の謎)という癌専門情報サイトの中に載っている項目を読んで頂き、どんな食品にトランス脂肪酸が多く含まれているか知って頂きたい。
悪い生活環境の中で生活している方は、そこから抜け出ることを考えて欲しい。このように腸内に流れるゴミについては、一つ一つ分別して取り除くことが必要になる。
自分の過去に生活していた結果が、腸の中にヘドロとゴミが一杯の腸内環境を作り上げていた。癌が出来る原因は、腸内環境の悪化が根本にあるのではないか? これは私の推理である、参考にしてほしい。