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ゲルソン博士は1950年代に食生活で、癌を治癒に導くことを実践した人です。肝臓機能の低下が癌の増殖に関係しているとして、食生活を徹底的に改善しました。
食品添加物のない時代の癌患者は、肉を沢山食べる過食の人に、発生した。
癌患者の場合、明らかに栄養分の取り過ぎが、共通してみられる事に注目した。その反動で野菜果物に含まれるカリウムの減少症状も共通していた。
肉類の過食はその栄養豊富な脂肪が災いして、肝臓や消化器官に過大な負担をかけていた。しかし、肝臓の能力には過大な余力があり、肉類の過食という負担が掛っても黙々とその作業をこなして、体内環境の症状としては何十年も、起こすことはなかった。
肝臓は身体の中の最大の器官であり、その生理学的機能の複雑さと重要性は、他のどんな器官とも比較にならない。だから肝臓の状態とその機能のレベルが身体全体の効率を大きく左右するものになっている。
肉類の過食による有毒物質に犯されても、その症状は長期間現れないし、それも何十年に渡って正常な体内環境を維持する。しかし、肝臓への負担は徐々に肝機能を低下する方向に進んでいる。
肝臓は通常の生理学上の必要をはるかに超えた余力を持っている。その余力が使い果たされるまでは、肝機能の低下はなかなか発見できない。
肝臓の余力が限界に達した時、腎臓、膵臓、周りの消化機関全体がくるってくる。内臓の機能低下が起きてやがて癌が発生する。それは肉体の代謝が、治癒の為の代謝を起こさせなくなった時に始まる。
病気に対する抵抗力、免疫力、治癒能力が喪失され、身体全体の代謝にダメージを受けている状態が癌体質であり、癌の発生しやすい身体になっている。それが後になって重大な癌となって出現する。
癌はその人の生き方、その物に結び付いた現象である。何十年にもわたる肉の過食という悪癖が、肉体の代謝能力を失わせ、治癒の為の代謝を起こさせなくなった時に始まる。
肝臓は解毒作用という重要な役目を受け持っている。肝機能が低下して身体の代謝能力減少が起き、毒素が身体の中を巡り始めても、充分な解毒作用を肝臓はしなくなる。その為、身体が酸性体質になり癌の増殖が進む。
癌の増殖を阻止するためには、肝臓機能の回復を目差さなければならない。このようにゲルソン博士は、癌と肝臓機能の関係に注目している。ただ、ゲルソン博士の偉大な所は単に1器官の低下を問題とはしていない。
身体全体の総合的な機能低下が起きていると考えた。その為、肉食を徹底的に排除して、野菜果物を多く取り、全粒粉の穀物、海藻、発酵食品を取ることを指導している。現在、アメリカが実行している食生活の原型をゲルソン博士は1950年頃から始めていたことになる。
その頃に末期癌患者の完全治癒を、50名の詳細なデーターと共に発表している。その後ゲルソン博士の治療法は、アメリカの医学会、製薬企業、などの猛反発を受け一時期頓挫している。
後のアメリカ大統領の号令により、マクガバンレポートが発表され、食生活の改善が最も癌を自然退縮に導くには効果的だという事が分かって来た。その為、食生活の改善を実行したアメリカでは、癌の死亡率がこの5年間、減少を続けている。
ゲルソン博士の功績は、癌を身体全体の機能低下と捉え、根本にある食生活からの改善を提唱したところに意義がある。いまだに日本の医学界は癌その物の除去にだけ注目している。これでは何時まで経っても、癌を克服することは出来ないだろう。