腸が健康を造る

　人間の考えだけで健康は維持できるものでは無いと考える。どんなに良い生活をしていても、それは人間が良いと思っているだけの事であって、腸の中では、腸独自の働きが展開されている。

　小腸の中は絨毛細胞がビッシリ隙間なく生存している。その小腸の絨毛を延ばせばテニスコート１面分の広さになると言う。腸の中には腸内細菌が３０００兆個以上生息していると言われている。

　絨毛細胞の広さと、腸内細菌の多さが、栄養の吸収、免疫細胞の生成、不純物の取捨選択、老廃物の排泄、などあらゆることを総てやってくれる。いわゆる健康の原点は、腸にあると言っても過言ではない。

　そこでの優秀な栄養が造られるか、不良品の栄養が造られるかによって、総ての内臓も、総ての細胞も、その性能がかたち造られてゆく。肝臓、腎臓、心臓、脳、といった重要臓器が健康の主体ではない、腸内の影響によって変化する下部組織と言える。

　健康とは、ミクロの世界である腸内環境をいかにサポート出来るかにかかっている。質の良いサポートで、質の良い栄養が血液の中を流れると、人間の中にある総ての、細胞の質も向上してくるのである。

　では、どのようなサポートが必要になるのか？　このサポートが人間の出来る唯一の援護となる。ボクサーの妻が、夫を勝たせたくて、食事、身の回りの世話、リラックス、安眠、などに気を使って一生懸命に世話をする。

　自分が戦う訳でもないが、あらゆるサポートをすることによって、夫の戦力は全然違ってくるのである。腸内では腸内細菌や絨毛細胞によって、食べた食品との間で壮絶な戦いが繰り広げられている。

　食品には、食品添加物、化学薬品、農薬、腐敗、酸化した油、などが引きも切らずに入ってくる。新鮮な栄養物も、もちろん入ってくるが、現代であるがゆえに食品添加物をはじめとして、このように害のある食品がどんどん入ってくる。

　腸内はそれら、害のある食品と戦う、主戦場となっている。その戦争で負けて悪玉菌が増えてくると、あらゆる慢性病となって健康面に表れてくるのである。

腸内環境を意識して、どのようなサポートが必要かを考えなくてはならない。

　腹８分、新鮮な栄養食品、運動、笑い、睡眠、リラックス、など身体に良いと思われるサポートをすると共に、害のある食品を食べない事が大切になる。

　とくに現代では食品が、便利、流通、日持ち、利益、の対象となり食品の８０％以上に、害のある添加物が隠されている。それは驚くほど巧妙で、誰の目にも分からない。

　慢性の腰痛、立っているのがきつい、湿疹、腰の重ダルサ、足の痺れ、目の疲れ、頭が冴えない、など多くの症状で、しかも医者に行くほどのものでもなく、疲れが溜まっているのかなあ、と思われる症状がある。

　害のある食品を多く取っている人は、上記のような症状が慢性的に出てくる可能性が高い。食品に使われる添加物の身体に与える害が微量であるのと同程度で、微量の症状が身体に現れているのだ。

　老人になって寝たきりや痴ほう症になり、１０年近くも他人のお世話になってから、この世を去っている老人が多くなっている。コーカサス、フンザ、中国の奥地、などの超長寿村に住む老人は１００歳を過ぎても、農作業をして元気で過ごしている。

　そこには、癌、糖尿病、腎臓病、寝たきり、痴呆症、慢性病、の患者は居ない、

死ぬ時はピンピンころりで、今迄農作業をしていた人が、ほんの２，３日寝込んでから死んでいる。自然の食生活をしている人間は、これが自然の姿だ。

　その背景には、自然の新鮮な食生活は、食品添加物などの腸内環境を悪くするものが全くない事が関係している。添加物をすべて排除するという生活は現代の世の中では出来ない。

　そこに食品優劣ランク表が出来たことは、害のある食品を排除する人にとっては、有益な手段となる。１００％害のある食品を排除することは出来ないが、忠実に実行すれば８０％の確率で害のある食品を排除できると思われる。

　害のある食品が８０％少なくなると腸内環境にとって、８０％のリスクが減ることになる。人間の行うサポートは、食品添加物の８０パーセント削減を中心として、新鮮な栄養食品、運動、笑いのある生活、良質な睡眠、リラックスした生活環境、などにより腸内環境を援助することだ。

　それから先は、腸内細菌や絨毛細胞にお任せするしかない。必ず良質な栄養を作り出して全身に送り届け、良質な細胞を構築するものと思われる。全身の細胞は１年で生まれ変わると言われている。

　食品優劣ランク表を使って害のある食品を取り除き、優秀な食品を積極的にとることをお勧めする。腸内環境のサポートを３年ぐらい熱心にやると、全身の細胞はすっかり入れ替わり、健康な体に変身すること間違いない。