食物の重要性は特に強調され、健康のために何を食べるか、気を使っている人は沢山います。ところが小腸の働きに注目している人は少ないようです。食べたものは全部、小腸で消化吸収されています。
いわば小腸が栄養の採集場、すなわち体内食物の調達場ともいえる場所です。食べ物をいくら厳選しても、小腸がうまく機能していなくては、活動のエネルギーは出てきません。元気の源は小腸で作られるのです。
また、免疫細胞も小腸で作られているのです。免疫細胞全体の60%は小腸で作られています。皆さんは大腸で免疫細胞は作られていると思っているようですが、癌などを攻撃する免疫細胞は小腸が担っています。
この重要な小腸は約6mの長さがありますが、内部は凹凸のある絨毛でおおわれています。その絨毛を全部伸ばすとテニスコート1面分の広さになります。この絨毛の表面に栄養分を消化吸収する約2500億個の細胞がびっしりと生息しています。
この細胞は非常に傷つきやすいため、早いサイクルで新しい細胞と入れ替わっています。この細胞の一生はわずか数日と言われています。この速いサイクルの分裂が思わぬところでダメージを受ける事になります。
抗癌剤というのは癌細胞が早いサイクルで分裂を繰り返し、増殖する仕組みに注目しています。癌細胞が分裂するときに出来る弱り、にあわせて毒素を流し込むと、分裂している途中の細胞が壊死します。これが、抗癌剤が利く理屈です。
ところが、癌細胞以上に早いサイクルで、分裂を繰り返している正常細胞があります。それが小腸の表面に有る大切な細胞です。早いサイクルで分裂を繰り返しているものですから、抗癌剤の毒素に対して非常に弱く、小腸内部はボロボロになります。
食欲がなくなり、吐き気、油物は見るだけで嫌になり、栄養物の消化吸収が落ち込むので、活力はドンドン低下します。これが抗癌剤による、苦痛の大きな原因です。
抗癌剤治療をしながら食生活の改善をする人がいます。癌は抗癌剤で攻撃して、食生活の改善で免疫細胞を強化して、癌を攻撃する。この2本立てが最も効果的だと思うのが普通です。
上記でも書いたように、抗癌剤は癌を攻撃すると共に、小腸をも激しく攻撃します。体内にある穀倉地帯(小腸)のこれから分裂しようとする若い細胞が、真っ先にターゲットとされ、壊死してしまいます。
これでは体力も免疫細胞も弱ってしまい、癌を攻撃する力が出てきません。その上、抗癌剤の作用で体内が酸性になり、癌細胞が増殖する土壌を作り出してしまいます。
食生活で癌を縮小させるには、化学療法をきっぱりと辞めて、食生活の改善だけで対処しなければなりません。特に小腸の機能を重視して、小腸が最も活発に働ける環境を整える、食生活の改善が大切になります。
自分の身体に備わっている治癒力にはすごい物があります。癌を自然退縮させた人は無数にいますが、その人達は食生活の改善を徹底してやった人たちです。
小腸がしっかりと機能すれば、まず体力が付きます。免疫力も活発になり、体内環境が弱アルカリ性に変化します。弱アルカリ性の体内では癌は増殖が出来ませんので増殖をストップします。
癌は化学療法で攻撃して、体内環境を悪くするよりは、化学療法は止めて、食生活の改善、生活の見直し、運動、睡眠、笑い、など総合的な改善で健康的に癌を退縮させるのが王道であります。