活性酸素と抗酸化食品

 癌細胞を作り出す元凶のように言われている活性酸素、体内ではどのような働きをしているのだろう。実は、活性酸素は人体にとって、なくてはならない大切な働きをする酸素だったのです。

 

 人間は酸素を利用している以上、体内で活性酸素という物質が約2㌫発生します。この活性酸素は殺菌作用が強く、体内に侵入してきたウイルスや細菌などを攻撃して退治する働きをします。又損傷した細胞を速やかに分解して、新しい細胞に入れ替える仕事もします。

 

 また、体内の酵素を活性化させ、70兆といわれる全細胞をイキイキと活動させるという働きもします。まさに私たちの身体にはなくてはならない物質なのです。

 

 では何故、癌を作り出す元凶のように言われるのでしょうか?それはその人の生活習慣によって、良くもなり悪くもなるという両側面があるからなのです。

 

 睡眠不足、過労、酸性食品、大量の飲酒、ストレス、が多くなると活性酸素が大量に発生するのです。一定量なら問題はないのですが、大量に発生すると、炎症、動脈硬化、癌、多くの病気、過酸化脂質、などの原因となります。

 

 ところが、社会生活を営んでいる以上、あらゆるストレスが発生します。そのストレスにより活性酸素の過剰発生は必ず多くなります。その為、多くの病気や癌になる人が出来るのです。

 

 この活性酸素の過剰発生を抑えたり、消し去ったりすることの出来る食品が抗酸化食品です。新鮮な野菜、果物。 キムチ、梅干し、ヨーグルト、納豆、などの発酵食品。ひじき、海苔、モズク、昆布、小魚、などの海産物などです。

 

 また、良質の睡眠、笑い、軽い運動、腹8分目の少食、良好な人間関係、などの生活環境も活性酸素の発生を抑制します。要するに、若いころから健康的な生活を送っていると、年を取っても癌になることは少ないのです。

 

 甘いジュース、炭酸飲料水、ケーキ、お饅頭、飴、スナック菓子、インスタントラーメンなどの酸性食品などが好きで、若いころからよく食べていた人は、50歳を過ぎた頃から癌になる確率は増えます。

 

 運動不足、睡眠不足、過労、人間関係のストレス、暗い気分、過食、間食、などの多い生活をしていると、活性酸素は過剰に生産されます。

 

 しかし、若い頃は充分な酵素を両親から頂いていますので、50歳までは活性酸素で酸化した体液を腎臓がすべて処理して、小便の中に排泄します。その為、

若いころから癌になる人は少ないのです。

 

 年を取ってから病気になったり、癌と宣告された時、抗酸化食品や生活環境の改善が大切になります。若い頃とは違って酵素の働きも悪くなり、腎臓が酸化した体液をすべて排泄してくれないのです。

 

 抗酸化食品は過剰に生産された活性酸素を除去するときに、無くてはならない食品です。生活環境の改善と共に、50歳を過ぎたら、ぜひ抗酸化食品を積極的に取るように心がけてください。