癌と食用油

  食用油は西洋から取り入れ、徳川家康が天ぷらを試食したのが始まりだといわれています。あまりの美味しさに、食べ過ぎてお腹を壊したということです。

油は絞ると、すぐに酸化が始まり何ヶ月もかけて西洋から持ち込んだ油は、酸化が進んでいたのかもしれません。

 

 人間にとって油は必要な栄養素です。それを取り入れることは良いのですが、安い油、酸化した油、使いまわした油、油を使った商品、などは注意する必要があります。

 

 から揚げなど、業者が一日中使い、さらに翌日も同じ油を使うと、油が酸化して過酸化資質となり、これを食べると身体の中で活性酸素が発生します。

 

 活性酸素は身体を酸化させる性質があり、身体に取っては毒物であります。その為、肝臓はこの活性酸素を解毒させるため先頭に立って働きます。古い油で揚げた、鳥のから揚げが好きで毎日食べていると、やがて肝臓を壊します。

 

 15歳で肝臓病になった娘さん

 

 お母さんが非常に倹約化でした。野菜のてんぷらをすると、とても美味しくて節約にもなります。野菜の切かすなど何でもてんぷらにしていました。ところがこのお母さん、てんぷら油をもったいないから、使った後も捨てずに何回も使っていたのです。

 

 使いまわしの油が酸化して、過酸化脂質となることなど知りませんでした。ましてや、古い油が毒性を持った活性酸素を作り出すことなど思いもよらなかったのです。

 

 おいしいといって喜ぶ子供たちの事を思い、せっせと天ぷらをこしらえていました。ある日、娘さんの身体がダルク、朝起き上がることが出来なくなりました。グッタリしている娘さんを診ても何が原因か分かりません。

 

 病院に連れていき、検査したところ肝臓が弱っていたのです。イロイロ食生活の事を聞かれ、最後に言われたことが、油の使いまわしでした。その時、初めて油は使うとすぐに酸化が始まる事、特に使いまわしは危険である事を知ったのです。考えてみるとお母さんは半年間も油を捨てずに、つぎ足しながら使っていたのです。

 

 お母さんが油の危険性を知り、出来るだけ新しい油を使うように、気を付けた生活に切り替えたところ、娘さんの病気は完全に回復しました。

 

 この症例でも分かるように、酸化した油はとても危険なのです。酸化した油を取り、肝臓に異変が起きていても、全く感じていない人が大勢います。次のような症状が出ている人は肝臓に異変がある場合が多いのです。

 

 イライラすることが多い、目が疲れやすい、身体がダルクなる、乗り物酔いをする、歯を磨くとき歯ブラシが少し奥に入るとゲッとなる、つわりがひどかった、外反母趾になっている、足親指の爪が変色している、吐き気、頭痛、めまい、等が起きやすい。

 

 これらの症状の内、3つ以上、思い当たる節がある人は、肝臓に負担が掛っている証拠です。油物を取る時には、よほど注意して取るようにしてください。