癌とストレス
癌の人にとってストレスは最大の負担となります。特に癌と宣告された後の精神的ストレスは癌の増殖を助けるようなものです。初期の癌で、90%以上治りますよと言われた癌の場合はあまりストレスにはなりません。
しかし、再発、転移を繰り返している患者さんにとっては、精神的ストレスがとても重く、身体の負担となって覆いかぶさります。
ストレスはなぜ悪いのでしょうか? ストレスは脳の気分を暗くします。脳が暗くなると、アドレナリンなどのゆかい物質が出てこない為、血流も悪くなり人間の中にある60兆個もの細胞、全部が活力を失うのです。
60兆個の細胞全部が活力を失うのと、60兆個すべての細胞が希望に満ちた活力のある細胞になるのとでは、癌に対する免疫力が天と地ほどの差になって現れます。
暗いストレスの多い気持ちか、明るい希望に満ちた気持ちか、その気持ちの持ち方だけで天と地ほど、免疫力の差が現れるとすると、癌の治療において、気持ちの持ち方を真剣に考える必要があります。
末期癌から生還された、工藤房美さんが書いた【遺伝子スイッチ・オンの奇跡】
のなかで、工藤房美さんは生活すべてに対して有難うと、感謝の言葉を何十万回も唱え、心からすべて物に感謝する生活を続けました。
心の底から有難うと感謝する生活をしていると末期癌であっても、それが苦にもならず、かえって癌細胞がありがたい、今迄の40年間私を支えてくれたのに、私の不摂生の為、癌になってしまった。申し訳ない、有難う。
癌細胞に対しても、心の底から有難うと言えるようになったのです。そんな生活をしていると、定期検査で癌の縮小がみられました。これは抗癌剤なしで治るかもしれないと確信を抱いたそうです。
お医者さんにお願いして、抗癌剤治療を辞めることを認めてもらいました。その6か月後に検査を受けたところ、癌が消滅していたとのことです。
工藤房美さんの治療経過を本人の記述どおりに記載します。
* 平成18年5月1日 癌の告知
* 5月中句から、止血のため放射線治療
* 6月中旬から、子宮に直接ラルス(遠隔操作式高線量膣内照射装置)の治療
* 村上和夫先生の【生命の暗号】と出会う
* 身体中の60兆個の細胞に感謝して、1つ1つに有難うと言った
* 8月の検査、子宮がんがきれいに消えていた
* でも肺と肝臓に転移、余命1か月と宣告される
* 9月から11月、6回の抗癌剤治療
* 抜け落ちた髪の毛に感謝して、1本1本の髪の毛に「有難う」を言った
* 先生にお願いして抗癌剤治療を、今後一切やめることをお願いした
* 生かされていることに感謝、感謝の日々、楽しく毎日を過ごす
* 19年3月、身体が軽くなっていることに気づき、病院で検査、癌が消えた
その後10年たつが元気で活躍中。
工藤さんの治療経過を読んでみると3つのポイントに気が付く。
① 癌を告知されて、抗癌剤治療終了まで7カ月という事、これは生命力がまだ80%は残っていると考えられる。抗癌剤治療の場合6カ月で20パセントづつ生命力は低下する。生命力が20%以下になると、ほぼ生還は出来ない。
② 6回の抗がん剤治療後、きっぱりと抗癌剤治療を拒否したこと、これが普通の人にはできない。癌があるのに抗癌剤治療を拒否したら死んでしまうではないかと考えてしまうものである。多くの末期癌から生還した人の共通点は、ある時期から抗癌治療を拒否している。
③ 有難うという感謝の言葉と、心から楽しめることを考えて、毎日を楽しく過ごしたこと。 60兆個の細胞に活力が出てくると、免疫力は飛躍的に増加して、癌を普通細胞に復帰させる働きが起きたのではないかと思われる。
工藤房美さんの体験は癌とストレスの関係を、明確に実体験した貴重な症例ともいえる。今、癌で苦しんでいられる患者さんは、ぜひ参考にしてもらいたい。